HDDとは
HDDって何だろう
HDD(Hard Disk Drive)とは、パソコンに記憶させておきたいデータを長期的に保存する機器です。
正式にはハードディスクドライブですがHDDと略されるのが一般的に多いです。
パソコンの五大装置の分類では、「補助記憶装置」に該当します。
本来、電子的なデータはパソコンの電源を切ると、データを保持することができません。
メモリの場合、パソコンの電源を切れば、メモリ内のデータはすべて消えてしまいます。
しかし、HDDは電源を切っても、内部に保存したデータを保持できます。
これはHDDが不揮発性という特性を持っているからです。
不揮発性とは、通電していない状態でもデータを保っていられる性質のことです。
ハードディスクの中には金属の円盤(シリンダー)が入っており、
これにカセットテープやビデオテープのように磁気を使って、データの書き込みを行ないます。
これらの記録媒体はすべて不揮発性に分類されます。
一方、データを保存する機器にメモリがありますが、こちらは揮発性という性質で、
パソコンの電源を切ると、中身のデータは消失します。
ハードディスクは、WindowsなどのOS(Operationg System)を入れたり、
パソコン利用者の大切なデータを保存するために使われます。
しかし、パソコンの部品の中で、故障することが多いパーツでもあります。
内部では円盤が高速で回転していて、磁気ヘッダと呼ばれる機器が、
ミクロン単位の動作でデータの読み書き作業をしていますから、振動や衝撃に非常に弱いです。
特にパソコンを起動している時は振動を与えるのは禁物です。
故障の原因になるので注意しましょう。
尚、最近は円盤(シリンダー)にデータを書き込むものではなく、
「フラッシュメモリ」という長期的にデータを保存できるメモリに
データを保存できる「SSD」というパーツも登場しています。
HDDの性能について
ハードディスクの性能は、容量やデータの読み書きの速度、内部の構成など様々です。
少し複雑ですが、容量以外は全て動作速度に依存するものです。
記憶容量
容量に関しては比較的、定着があるのではないかと思います。
通常HDDの容量の表記は「GB (ギガバイト)」という単位で表されています。
100GB と 500GB なら、500GB の方が保存できるデータ量が多く、100GBの約5倍の記憶容量があります。
よく使用される容量の単位は以下の通りです。
- 1000 KB (キロバイト) = 1 MB (メガバイト)
- 1000 MB (メガバイト) = 1 GB (ギガバイト)
- 1000 GB (ギガバイト) = 1 TB (テラバイト)
つまり、1000MB (メガバイト)で 1GBとなり、1000GB (ギガバイト)で 1TB (テラバイト)になります。
最近は「TB (テラバイト)」単位のの大容量ハードディスクも一般化してきました。
容量の場合は、数値が大きいほどたくさんデータを保存できるということです。
回転速度(RPM)
HDDの内部にはデータを記録しておく円盤(シリンダー)が存在し、
その円盤の回転速度のことです。
その速度を表す単位をRPM(Revolutions Per Minute)。
直訳すると「一分間の回転数」という意味です。
HDDの回転数には5400RPMや7200RPMなどあって、数値が多いほど高速です。
回転数が速いほどデータの読み込み速度が速いため、パソコンの動作は快適です。
しかし、速く回転するほど熱も発生しやすくなります。
そのためエラーが発生したり、振動にも弱く、回転が速いことで音もうるさかったりします。
RPMが高いほど、すべて優れているわけでないので注意が必要です。
安定性を考えると回転数が遅いほうが良かったりする場合もあります。
しかし、これは製品によって異なることもあり、回転数が高いものでも安定したものや静音なものもあります。
最近では、高回転のHDDにはヒートシンクと呼ばれる熱を逃がすパーツがついていて、
熱対策を施している製品が多いので、「高回転でも安定性が向上」しています。
以前は安定性重視の低速型(5400RPM)や、高速型(10000RPM)などもあったのですが、
最近はバランスのよい7200RPMでほとんどのものが統一されています。
バッファ(キャッシュ)容量
バッファとは、HDDに内蔵されているメモリ(一時的にデータを保持する領域)のことです。
「キャッシュ」とも呼ばれます。
少し難しい内容ですが、CPUが処理したデータをHDDに書き込んでいる状態で、
CPUがHDDからデータを読み込もうとした場合、HDDは読み書きを同時には行えません。
しかも、CPUよりHDDの方が処理が遅いため、CPUがデータを読み込もうとしても、
HDDが処理中でその処理が終わるまで CPUが待機状態になり、パソコンの速度低下に繋がってしまいます。
これを防ぐため、読み書きが終了していないデータはHDDのバッファ(キャッシュ)領域に一時的に記憶し、
CPUからの要求がない時に、その読み書きの処理を行なうことで、
なるべくCPUを待たせないようにする仕組みがあります。
このバッファ容量が多いほど、HDDやCPUの処理が多い時でも、動作を安定化・高速化させることができます。
バッファ容量には2MB、8MB、16MB、32MBなどがあり、たくさん容量がある方が高性能となります。
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