電源ユニットとは
電源ユニットって何だろう
電源ユニットとはデスクトップ型やタワー型のパソコンで、筐体内部の隅に装着されている箱型の電力供給装置(PSU)のことです。
家庭用コンセントの交流の電気を受電し、直流に変換してパソコンの各部品に電力を供給する役割を果たしています。
これまで電源ユニットはただパソコンに電力を供給するだけで十分な機器でしたが、
最近は電源の容量だったり、電気の変換効率など電源ユニットの品質にも注目が集まっています。
特にCPU、グラフィックボードなど電力をかなり消費するパーツに対して安定した電気を送電するには電源ユニットの性能に関わってきます。
また、電源ユニットの電源容量が不足すれば、これらのパーツに十分な電力が供給できず、パソコンの動作が不安定になったり、パソコンが立ち上がらないなどの問題が出てきてしまいます。
自作PCを組み立てる際は、電源ユニットの性能も考慮しなくてはなりません。
電源ユニットの性能について
電源ユニットは電気を送るパーツなので、「どれだけ電気を送れるか」「どれだけ省エネか」などの品質が求められます。
また、パソコンの中でも大きなパーツなのでパソコン本体のケースの大きさに合わせたものを使う必要がありますね。
そして最も重要なことは信頼性であり、電源ユニットの壊れにくさもポイントです。
電源容量
電源ユニットでまず注目したいのは電源容量です。
どれだけパソコンに電力を供給できるか示したものです。
「W(ワット)」という単位で表され、単純にこれが大きいほど多くの電力を供給できます。
例えば、500Wの電源容量の電源ユニットを使う場合、パソコンは500W分まで電力を利用することができます。
言い換えれば、500Wを超える電力は使用できないということです。
パソコンの使用電力が、電源ユニットの電気容量(上限)を超えてしまった場合、
動作不安定になったり、パソコンの電源が落ちてしまうなどの問題が起きます。
パソコンを組み立てる場合は、電源容量に余裕を持たせた構成が必要になります。
パソコンの構成にもよりますが、
グラフィックボードやサウンドボードなどの拡張ボードを取り付ける場合は、
せめて700W以上の電源ユニットを購入しておきたいところですね。
変換効率(80PLUS認証)
最近注目されているのが、電源ユニットの「変換効率」です。
電源ユニットは、「コンセントからの交流電気をパソコンの各パーツが使用できる直流電気に変換するもの」です。
しかし、すべての電気を変換できるわけではなく、変換できなかった電力はパソコンに供給されず無駄になってしまいます。
変換効率とはどれだけ無駄にせずに電気を変換できるかを表す性能です。
以前の電源ユニットは、この変換効率は70%を下回る性能でした。
この場合、コンセントから100Wの電気の70W以下しかパソコンに供給できず、
残りの30W 以上の電気は無駄になっていたということになります。
しかし2009年頃から、省エネとエコの観点から「80PLUS認証」という指標ができました。
80PLUS認証とは
電源ユニットの変換効率が80%以上である品質保証のことです。
この80PLUS認証にはランクが存在し、以下の通りです。
電源ユニットの規格について
電源ユニットは内部に様々な部品が入っているので、パソコンのパーツとしてはかなり大きいものです。
なのでパソコンの本体ケースのサイズに合ったものを使う必要があります。
電源の大きさは主に「ATX電源」が一般的です。
特に自作PCではこのATX電源に対応しているものがほとんどとなります。
ATX電源とは別に、スリム型のデスクトップパソコンや小型サイズのミニタワーのパソコンでは、
ひと周り小さい電源ユニット「Micro ATX電源」が使われています。
尚、このMicro ATX電源は「SFX電源」とも呼ばれ、こちらの呼び方が多いです。
各種電源ケーブル
電源ユニットからは各パーツに必要な様々な電源ケーブルがたくさん延びています。
このケーブルを各種パーツに繋げて、電気を送ります。
ケーブルにはたくさんの種類があり、マザーボード用、ハードディスク用、グラフィックボード用などあります。
それらのケーブルは形状が異なり、違う形のケーブルは取り付けられません。
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